散財日記

散財の記録

CASIO OCEANUS Manta S6000 Series OCW-S6000-1AJF

久々に時計熱が再燃したので時計を購入しました。ただ、機械式時計はGSと同等以上のものを買おうとすると50万円以上は必要になるので今回はクォーツ式も視野に入れました。

 

折角なので持っていないブランドにしようかと思い、CASIOのOCEANUSシリーズを選びました。

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買ったのはこれ。Mantaの最新モデルのS6000。

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選んだ理由ですが、しっかりとしたコンセプトを持って製作されているところに魅力を感じました。見た目はぶっちゃけS5000の白蝶貝文字板の方が美しく感じるのですが、私はデザイナーの意図や拘りに引っ張られてしまうところがありまして…

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S6000のテーマは紺碧の海。それを表現するためのサファイアガラスのベゼル。それも金属のフレームの無いむき出しというのが最大の特徴となります。傷に強いサファイアガラスとは言え、ガラスなので割れます。それをフレームで覆わずに商品化するというちょっとクレイジーなところに興味が湧きました。

 

時計のジャンルとしてはラグスポ。流行りの多角形ということで12角形になっており、更に光を反射させるためにファセットカットを施し、テーパードが12面の計24面のカットになっています。このサファイアカットの処理は機械では難しく、職人の手が入っています。通常モデルなのに高額になっている理由のほとんどがこのベゼル関係です。

 

むき出しのベゼルですが、通常の時計と同等の強度を与えるためにサファイアガラスを厚めにしています。他のモデルだと1.4mmのところを倍以上の3.1mmにすることで通常モデルと同等の強度を確保しています。S6000はMantaシリーズ最薄の8.7mmなのですが、そのうち3.1mmがベゼルの厚みなのです。

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ちなみにOCEANUSシリーズと言えば、デュアルカーブサファイアの風防が特徴なのですが、見ての通りフラットになっています。蒔絵モデルとかもそうなので、異端児というほどではありませんが…

 

ワールドタイムなのでベゼルに都市コードが刻印されています。レーザー彫刻によるものですが、サファイアガラスなので通常とは異なる波長で行っています。また、海を表現するために12時から6時へ青から黒へのグラデーションを施していますが、これは特許申請中の蒸着処理が使われています。更にベゼル内部からの研磨も加えることで紺碧の海が表現されています。

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ダイヤルはブラックミラーに塗装することで光を反射させ、サファイアガラスのベゼルを美しく見せるようになっています。ただ、ソーラー電池なので光がとおらないと発電が出来ません。そこは小さなインダイヤルでも十分な発電が出来る技術力が活かされています。あと、針やインデックスも光が美しく反射するように引き目加工が加えられています。

 

細かいところですが、ダイヤルとベゼルの間にチタンのリング(リブ)がありますが、ここにメタリックな色があると海が広がるイメージが損なわれるのでIP(イオンプレーティング)により青に着色しています。

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ブレスレットはMantaシリーズで使われてきたものですが、ラグはサファイアガラスのベゼルに合わせて厚みを持たせて迫り上げて、指輪の爪が宝石を固定しているのをイメージしています。また、鏡面加工箇所はザラツ研磨が用いられています。

 

バックルは微調整の効くアジャスタ機能が付いています。

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紹介しました通り、紺碧の海を表現するためにノーフレームのサファイアガラスベゼルにし、かつ、美しく光が反射するように様々な工夫を凝らしています。

 

しかし、逆に言うと光の反射によりベゼルが美しく輝く環境でなければ、その魅力は発揮されない訳で、室内で時計を眺める分には藍モデルの方が美しく感じることでしょう。それどころか、ベゼルの輝きためにダイヤルは真っ黒、金属の鏡面仕上げも少な目なので、画像を見る限り他のモデルの方が魅力的なのでは?と思うかも知れません。

 

実際、その通りです。このモデルの楽しみ方は、色々な場所に出かけて周りの景色や光を反射するベゼルを眺めることなので、持ち主以外にはその良さが分かり難いと思います。(この仕様の時計はこれっきりになりそうな予感が…)

 

画像じゃ伝わり難いですが、散歩の様子。

 

日の当たる場所。

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無機質なアスファルトとコンクリートの道。

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寒々とした冬の公園。

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あちこち連れまわして、紺碧の海が映し出す光景を楽しみたいですね。