マチ纏め
マスミ鞄囊さんのブログにてオーダーメイドのレザーボストンが紹介されていました。
この鞄の特徴は「マチ纏め」!
各パーツを縫い合わせて最終的に鞄の形にすることを「纏め」呼ぶのですが、纏めの際の縫い目がどこに出てくるかで、仕上がりが大きく変わってきます。このお鞄はマチ纏めと呼ばれる、鞄のマチ側(側面)に縫い目が出ています。
これは、縦スイングのアームミシンと呼ばれる特殊ミシンが無いと縫えないのですが、あえてマチ側に縫い目を持ってくることによって、胴側にわずかな膨らみができ、すっきりとしたエレガントなシルエットに仕上がります。
どのようなものかはリンク先の鞄を見て頂くとして、この形が普通のミシンで縫えないものだとは認識していませんでした。
【撥水レザーを使用した本革トラベルショルダーバッグ】シリーズ遂に完成です。(前編)
【撥水レザーを使用した本革トラベルショルダーバッグ】シリーズ遂に完成です。(後編)
そういえば、過去のブログにて6台のミシンを駆使して作り上げていて、中には持っている企業も少ない特殊なミシンも含まれていると言っていましたね…
ここで思い出したのが、難産となっている万双の新作天ファスナー
これもマチ纏めなので普通のミシンでは縫えない構造です。そのことを知らなくても量産が大変そうだなぁと思っていたので、私が考えていた以上に難しそうです。
マスミ鞄囊さんの今回の鞄はオーダーメイドにより革をブライドルレザーにしていますが、標準製品は撥水レザーです。おそらく堅いブライドルよりは縫製難易度は低いと思いますがそれでも15万円します。これをブライドルで量産して万双価格に収めるのは並大抵のことではないんじゃないかと思います。
果たして製品化できるのでしょうか…