かばん工房エンドウさんにオーダーしていた鞄が完成したとの連絡が入ったので、早速、工房まで取りに行って来ました。
いつかは欲しいと思っていたダレスバッグですが、ついに買ってしまいました。以前は前錠タイプがカッコいいかなと思っていたのですが、使い勝手などを考慮すると口枠錠タイプの方へと気持ちが傾きました。
製作をお願いしたエンドウさんですが、サイトに作品例が沢山あり、自分が欲しい形も過去の実績にあったのが決めて手でした。オーダー後、工房について調べてみたところ、2000年頃まで、ダレスバッグの代名詞とも言われる銀座タニザワのダレスバッグの製作をしていたお方だったり、日本初のダレスバッグを作ったのが先代だったりと、実は凄い工房でした。
最終的にオーダーした条件は、42x31x10のスリムタイプで口枠錠。内装は1室。ショルダーストラップあり。見た目はそれほど珍しい形ではないのですが、この条件に合う市販品が全然見当たらないんですよね。
質感のある口枠錠ですが、イタリア製とのこと。メーカーまでは確認しませんでしたが、この形はOBI社じゃないかな。とても良い感じです。
この口枠錠は、つまみの部分を軽く上に持ち上げると、かぱっと開きます。
取っ手はタイプが2種類あって、より丈夫で持ちやすいAタイプと、私が選んだBタイプ。迷ったら頑丈なほうを選ぶ私としては珍しく、よりスタイリッシュな方を選択。
口枠錠タイプの場合、正面から見るとシンプルすぎるので補強&アクセントとして、肉盛りをお願いしました。デザインはアイディアが無かったので、過去のオーダーにあったものをそのまま指定。
エンドウさんに送っていただいた製作途中の写真が丁度その部分。ウマという道具で固定して手縫いしています。
外装は手縫いです。
工房オリジナルのコバ処理。艶を抑えた滑らかな仕上がりです。
底は特殊な形でお願いしました。普通は、コバで自立するか、底鋲をつけるかなのですが、その両方になっています。最初は平底タイプにして底鋲を付けるつもりだったのですが、ダレスバッグなので、いつもよりも見た目重視の方針です。
内装はアメ豚。ちょっと豪華に見えるスエードにするつもりでしたが、汚れに弱いので止めました。内装は手入れし難いので、なるべく丈夫で汚れにくい方が良いです。アメ豚なら、軽くて丈夫で内装の素材としては最良の一つだと思います。
実は底板が入ってて、外すとこんな感じ。アメ豚が美しい…
底板は単に置くだけでなく、はめ込んで固定するようになっています。なので、革の取っ手が付いているんですよね。
ファスナーポケット。中は生地になっています。マチなしポケットなので、中も革にすると、くっついてしまい、広げるたびにパリパリっとなってしまうんですよね。
反対側はオープンポケット。こちらもマチなし。それに加えて小さなポケットを2つ付けました。ちなみに、底板は敷居としても使うことも出来ます。
エンドウさんのスリムダレスの特徴が、この枠の部分。水平より上に行かないように工夫されています。
裏から見たところ。ここが他の細マチダレスとは異なっているんですよね。
ショルダーストラップは、サイズが調整できるタイプ。
取り付けはナス管。
ショルダーストラップを付けたところ。
最後にブリーフケースとツーショット。ダレスバッグの方が大きいのですが、内縫いで膨らみがある分、ブリーフケースの方が大きく見えますね。
念願のダレスバッグだったので気合が空回りして、エンドウさんには、かなり細かい要望を出してしまい面倒をお掛けしましたが、丁寧に対応していただき、素晴らしいバッグを製作していただきました。
大事にします。ありがとうございました。
エンドウさんのサイトはこちら。