散財日記

散財の記録

傷に強い革

基本的に革は傷つき易いので、傷に強いと言っても「革としては」と但し書きが入ります。また、その強さには色々なタイプあったりします

 

1、傷が付きにくい革

爪を立てたくらいじゃ傷がつかないくらい丈夫なモノ。普段使ってて気を使わなくて済むので気楽です。丈夫さでは最強と呼ばれる象革や、薬品で20-30%ほどシュリンクさせた繊維密度がとても高いシュランケンカーフなどがこれに当たります。漆を塗っている黒桟革も擦り傷のようなものには強いですが、漆が剥がれるような衝撃系のダメージには弱いです。

 

2、傷が目立ちにくい革

厳密には強いわけではないのですが、気が付かなければノーカンということで。シボ革(手揉みや一般的なシュリンクレザー)や型押し革(型にもよるけど)が該当します。

 

3、傷が目立たなくなる革

人によっては傷が治ると表現したりもしますが、革に興味が無い人相手には「死んだ動物の皮が治るわけないだろ」とツッコまれる、誤解を与える言い方でもあります。オイルを多く含んでいる革だと、染みたオイルが傷を馴染ませて周りの色と同じになって見えにくくなることを称しています。ただ、ブッテーロみたいなスムースレザーだと光の加減で傷がはっきり見えるし、傷が一つ二つだと余計目立つので、開き直って沢山傷を付けた方が味が出てカッコよかったりも。

ちなみに、alt81さんのシェイドワックスレザーみたいな簡単に傷が付くけど、擦ると全然見えなくなるタイプのものもあります。

 

4、傷が付くけど破けない

傷に強いというのが耐久性のことを言っているのなら、しっかりと鞣されたある程度の厚みがある牛革ならそう簡単に破れたりしないです。鹿革や馬革も丈夫。シープやゴートはちょっと弱く、ラムスキンに至っては触るのが怖いくらい…

 

お店とかで傷に強いと革と紹介される場合、1-3(広い意味では4も)のどれであっても間違いではないのですが、革に詳しくないと1のつもりで聞いてしまい、トラブルになってしまうこともありそうですね。

 

革なんだから傷が付いてあたりまえで、破けるような使い方じゃなければ、気にしなくても良いのですが、コードバンとかに傷が入るとこの世の終わりのようなショックを受けるんですよね…